第2回:出展物/メッセージと目標の設定

ターゲットにひびく出展物の選定

出展する展示会を選定するにあたり、業種・職種や役職・立場などターゲットをイメージされていると思います。そのターゲットへいかに訴求するかを考えて出展物やコンセプトを設定します。

単体の製品・サービスを事業の柱としている企業の場合、出展製品・サービスはおのずと決まりますが、ターゲット向けの機能や事例、ターゲットの抱える課題にフォーカスして出展対象とすることが重要です。自社が複数製品やサービスを持っている場合は、ターゲット向けのサービスソリューションやパッケージを選んで出展します。

新製品や新機能があれば、リリース時期と展示会のタイミングを合わせ、PRと連動してブースへの誘導を図るとさらに効果的です。

メッセージにすべてを連動させて、一貫性を生み出す

次にターゲットに訴求する簡潔なメインメッセージを決定します。メッセージは「何を出展しているか」「何ができるか」などを一目で伝えなければなりません。

製品・サービス名やカテゴリだけでなく、具体的な数値(例:○○%効率アップ、シェアNo.1、事例○○件 など)、業界で旬のキーワード(例:モバイル、クラウド、マルチデバイス など)、自社の強みがわかるキーワードなどを組み合わせて考えてみましょう。

また、パネルなどで機能を説明する際は、強みや売りが一目でわかるようなキーワードを用意しておくと、伝わりやすいかもしれません。

さらに、機能に連動する顧客の課題や成功事例などをまとめておくと、説明しやすいだけでなく信頼性が高まります。

これらのメインメッセージやキーワードに基づいてブース造作や配布資料、説明スクリプトなどを決定することで一貫性が生じ、ターゲットを呼び寄せて限られた時間で関心度や理解度を向上させる一助になるでしょう。

具体的な目標を設定するには

メッセージが決定したら、具体的な目標を設定します。

まず確認すべきなのが、前年の出展結果です。獲得したリード数とリード獲得単価、さらに可能であれば獲得商談数や獲得商談単価、受注商談金額などまで確認できれば、これらの数値を参考に具体的な目標を設定できます。

前年の出展結果をCheck!
□獲得したリード数
□リード獲得単価
□獲得商談数
□獲得商談単価
□受注商談金額

初めて出展する場合は、過去の展示会来場者データを参考にしましょう。ターゲットとなる業種や職種、立場などを過去の展示会結果報告書で確認します。

しかしそれらのターゲットがすべて自社ブースの前を通るわけではありません。だいたい半数弱が自社ブース前を通過すると仮定し、そこからどれぐらい自社ブースに誘導できるかなどを考えて目標を設定します。

また、出展費用をまかなうにはどれぐらい商談があればよいかという視点から、商談化率、成約率などを鑑みて獲得リード/商談数の目標を設定することも可能です。

いずれにしても、割り出した目標に対し対応可能な説明人員数を確保しておきましょう。

今回のまとめ

出展物においてはターゲットの抱える課題にフォーカス

「何ができるか」というメインメッセージを決定し、ブース、説明スクリプト、配布物など一貫して使用して理解を促進する

目標設定は前年出展結果をもとに。初めての出展の場合はどれくらいの商談があれば出展費用をまかなえるか算出。

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